大企業経理部で働くということ──若手経理パーソンが知っておきたい現場の実態

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こんにちは、ゆうです。

大手上場企業の経理部でマネージャーをやっています。

この記事を開いていただき、ありがとうございます。

「大企業の経理部って、どんな仕事をしているんだろう?」「自分のキャリアにどんな影響があるの?」

こんな疑問を抱いている若手経理パーソンや、これから経理を目指す方も多いのではないでしょうか。

今回は、大企業の経理部における実際の業務構造やキャリア形成のメリット・デメリットをもとに、経理職として成長するために知っておきたいポイントを整理してお伝えします。

こんな人のための記事です
  • 大企業の経理部で働きたい方
  • 事業会社の経理へ転職したい方
  • 大企業経理のキャリア形成について知りたい方

本記事の信頼性

目次

大企業経理部の業務構造とは?──圧倒的な専門性と分業体制

大企業の経理部では、業務は驚くほど細かく分業化されています。

たとえば、以下のようなチームが存在します。

業務の細分化と専門チーム

  • 単体決算チーム(本社の決算処理を担当)
  • 連結決算チーム(子会社含めたグループ全体の決算対応)
  • 税務チーム(法人税の申告、税務調査対応、国際税務対応)
  • 財務チーム(資金調達、為替管理、年金運用、グループ内貸付など)
  • 経費精算・売掛管理チーム(社内経費や売上金の管理)

こうした高度な分業体制のなかで、それぞれの担当者が「経理のプロ」として専門性を高めていきます。

私も中堅企業勤めの時は、すべての業務に関わっていましたが、大企業で働く現在は連結決算チームで仕事をしています。

逆に言うと、連結決算以外の業務については、直接的に関わることはありません。

子会社・関係会社の体制も様々

大企業には、多くの子会社や関連会社が存在します。

これらの企業の経理体制も、規模や業種に応じてさまざまです。

  • 大規模子会社:親会社と同様に部門が分かれており、10~20人規模で運営
  • 中小規模の子会社:数人で経理・人事・総務を兼任する「何でも屋」スタイル

企業の規模や事業内容によって経理の形は変わる──これも大企業ならではの特徴です。

キャリア形成における「光」と「影」

大企業の経理部にいると、「このままでいいのだろうか?」という不安を感じる人も少なくありません。

理由は明確です。

大企業経理のメリット

専門性を深く磨ける

担当分野に集中するため、スキルが尖りやすくなります。 たとえば「連結決算のプロ」「国際税務のエキスパート」としての道も。

部内ローテーションでキャリアチェンジが可能

経理部内の業務が多岐にわたるため、部内ローテーションにより新たな経験を積むことができます。 たとえば、「税務担当者」から「連結決算担当者」への配置換えなど。

資格取得がキャリアを後押し

税理士・会計士・USCPAなどを取得することで、自分の希望する分野への配置を勝ち取ることも現実的です。

デメリットも押さえておこう

経理の全体像が見えにくい

特定の分野に特化しすぎると、他の分野の実務に触れる機会がないまま年次が進んでしまうことも。

  • 決算書を読めない「経費精算担当者」
  • 税務の内容がわからない「連結決算担当者」
  • 開示のイメージがもてないまま決算資料を作る「単体決算担当者」

大企業の経理部では全体像が見えにくいため、ふとした時にこれでよいのかと自問自答しがちです。

転職時のリスク

特定の分野しか経験がないと、「応用が利かない」と見なされてしまう可能性があります。

ゼネラリストを目指すのか、スペシャリストを極めるのか、自分なりのキャリア方針を早い段階で描くことが大切です。

キャリアの選び方──経理部でどう成長するか

組織に求められるもの

社内異動やローテーションの仕組み

スペシャリストとゼネラリストのバランスを意識し、広い視野で経験を積めるような人材配置が理想です。

私自身も経理部マネージャーとして日々スタッフと向き合っていますが、スタッフのキャリア志向も定期的に聞きながら、本人の意向もふまえ業務をアサインするようにしています。

多忙な会社では、目の前の仕事に追われ、スタッフ育成目線でのローテーションは後回しになりがちなので要注意です。

資格取得やスキルアップ支援

研修制度や自己啓発支援がある企業では、自分次第でキャリアを柔軟に設計できます。

実際に私のまわりでは、終業後の時間を使って資格取得に励む人が多くいます。

資格取得等の支援制度がない場合は、部の予算を割りてて制度を新設することも検討したいですね。

若手パーソンへのアドバイス

志望動機は“絞り込んで”伝えよう

面接では「経理全般をやりたい」ではなく、「親会社の事業理解を深めるため、単体決算からキャリアをスタートしたい」など具体性を持たせましょう。

キャリア面談はチャンス

「今後は連結決算や税務にも挑戦したい」など、自分の希望は早めに上司に伝えておくことが、異動や育成のチャンスを広げます。

私の経験上、「やりたい業務」を自分から発信する人は、成果をあげて会社に貢献するケースが多いと感じます。

今の業務で実績を残しながら「やりたい業務」を伝えていきましょう。

まとめ:大企業経理部での成長には“自分の軸”が不可欠

大企業の経理部で働くということは、専門性を深めるチャンスが豊富にある一方で、自分の意志を持って行動しないと視野が狭くなってしまうリスクもあります。

だからこそ大切なのは、次の3つです。

  1. どんな経理パーソンになりたいか、ビジョンを描くこと
  2. 自らキャリアを切り拓く意志を持つこと
  3. 会社の制度や上司との対話を積極的に活用すること

自分の「経理としての未来像」を明確に持ち、専門性と汎用性のバランスを意識しながら成長していきましょう。

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