こんにちは、ゆうです。
大手上場企業の経理部でマネージャーをやっています。
この記事を開いていただき、ありがとうございます。
会計システムの導入は、経理部にとって一大イベント。
日常業務を抱えつつ新システム導入に挑むその姿は、まさに「修羅場」と「成長」の連続です。
ここでは、私の実体験として感じた、“あるある”をまとめてみました。
経理パーソンの方なら「うちもあった!」と頷きながら読んでいただけるはずです。
- 経理実務のリアルな苦労を知りたい方
- 会計システム導入プロジェクト中の方
- 会計システム導入を検討されている方
本記事の信頼性

会計システム入替プロジェクトあるある14選

コンサルを入れない
「うちは内製で十分」「ベンダーが全部やってくれる」──そんな判断から始まるプロジェクト。
ところが気づけば、プロジェクト進行は迷走し、リソース不足、スケジュール遅延。
最後は「やっぱり専門家が必要だった…」と後悔するのもあるあるです。
要件定義から失敗している
「今の不満を解消すべく」練りに練った要件定義、しかし実際の運用に耐えられず大混乱。
- この科目体系では、この資料作れないよね!?
- この仕組みにするくらいなら、むしろ現行システムのほうがマシじゃない!?
要件定義で決めたことをあとから修正。
すでに構築済の仕組みにも手直しが生じ、影響範囲は広く、プロジェクトがひっ迫。。。
抜けなどないと思えた要件定義、あと工程で問題が顕在化します。
作業時間の見積りが甘い
導入スケジュールの予定表を見て「これならいけそう」と思ったのも束の間、テスト環境に触れて初めて「実際は、2倍はかかる」と気づく…。
プロジェクトあるあるの王道です。
セッション地獄
要件確認、論点整理、設計レビュー、進捗確認…気づけば毎日のようにセッション。
しかも「この前の打合せと同じ話をしている気がする」というデジャブにたびたび襲われます。
議論すべきことも多い中、小さな違和感を放置。
「なんか変だな」と思っても誰も口に出さず進行していたら、それは炎上のフラグです。
一人の優秀な人が奮闘している
どの会社にもいる“頼れる一人”。
要件もテストも教育も全部やり切ってしまう。
その人がいなければ破綻していたであろうプロジェクト…
でも、その人への負荷は限界突破。
プロジェクト中に人が辞める
繁忙期とプロジェクトが重なり、体力も気力も削られる中で「転職します」の一言。
残されたメンバーの動揺と焦りは計り知れません。
専任者を設置せず地獄を見る
「みんなで分担すれば何とかなる」と兼務体制で走り出した結果、誰も本腰を入れられずプロジェクト進捗は停滞。
通常の決算すら準備不足で突入することに。
結局、「決算業務」も「システム対応」も中途半端でどちらも炎上する。
ベンダーとうまくいかない理由を押し付け合う
「それは御社の要件が曖昧だからです」「いや、ベンダーの提案不足でしょ」──会議室の空気が凍り付く瞬間。
で、リカバリーの作業はどちらがしますか?
これ以上の作業はもう無理、、、簡便して。。。
建設的な議論ができないほどに追い込まれ、視野も狭くなりがち。
責任の所在をめぐる押し付け合いはプロジェクトあるあるです。
プロジェクトをリスケする
予定通りに進んだ試しがない。
テストで不具合が連発し、気づけばリリース時期は延び延びに…。
それでも「今度こそ」と再スケジュールする姿は、プロジェクトあるあるの鉄板です。
管理表だらけで管理表の管理が大変
タスク管理、進捗管理、課題管理、質問管理、ベンダー用、社内用…。
- 既存業務の管理表にプロジェクト欄を追加して比較しながら進めよう
- 一元管理できるようにしよう
- この件は状況がわからなくなってきたから管理表を作ろう
気づけばエクセルが乱立し、誰も全貌を把握できない状態に陥ります。
並行稼働期間の「二重入力地獄」
本番稼働に備えて、旧システムと新システムを同時に使う“並行稼働期間”を設けることが多いですが、これがまた大変。
えっ、決算もう一回やるの?みたいな状態です。
入力・チェック作業が倍増し悲鳴があがります。
システム操作の習得が進み「できる感」が生まれはじめる
最初は「新システム、全然わからない」と苦戦していたメンバーも、使い込むうちにスキルアップ。
テストや並行稼働が進むにつれ、作業スピードが向上していきます。
振り返ると一人ひとりが成長している
プロジェクトを通して、
- スキル面では、進捗管理の手法や資料作成パターン、業務理解、説明能力が向上
- 精神面では、「前のプロジェクトに比べれば大したことない」とタフ化
プロジェクトが人を鍛える瞬間です。
あのときはこういうやり方でうまくいった。というプロジェクトの経験が次の仕事で活きてきます。
市場価値があがる
「会計システム入替プロジェクト経験あり」というだけで転職市場では評価アップ。
地獄を経験した分、履歴書の一行が輝きを放ちます。
まとめ

会計システム入替プロジェクトは、失敗のリスクと成長のチャンスが隣り合わせ。
「あるある」の連続に疲弊しながらも、振り返れば大きな学びとキャリアアップにつながっています。
もし今まさに会計システム入替プロジェクトに携わっている方がいたら──心からエールを送ります。
そしてこの記事が少しでも「うちだけじゃないんだ」と思える共感の一助になれば幸いです。
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