こんにちは、ゆうです。
大手上場企業の経理部でマネージャーをやっています。
この記事を開いていただき、ありがとうございます。
経理職として転職を検討されている皆さん。
書類選考を突破した後に待ち構えているのが面接です。
私も20代と30代で転職し、10社以上の企業で面接を経験しました。
経理の面接では、一般的なビジネスマナーはもちろんのこと、
実務経験・会計知識・対応力まで幅広く問われるため、事前の準備が鍵を握ります。
この記事では、経理職の転職面接における標準的な流れと対策ポイントを詳しく解説します。
面接突破に向けて、しっかり備えましょう。
- 経理や会計事務所に転職したい人
- 面接の対策をしたい人
本記事の信頼性

面接の基本的な流れ

経理職の中途採用面接は、業界や企業規模によって多少の違いはありますが、基本的には次のような流れで進みます。
1. 書類選考の通過
履歴書・職務経歴書をもとに選考され、通過すれば面接の案内が届きます。
この時点で、提出書類の内容はすべて面接官の手元にあると考えておきましょう。
2. 面接形式と回数
- 面接形式:対面、Web(Zoom、Teamsなど)
- 回数:1〜3回
面接段階 | 面接官の立場 | 主な確認ポイント |
---|---|---|
1次面接 | 現場の上司・担当者 | 実務能力、チームとの相性、志望動機 |
2~3次面接 | 部門長、役員、人事責任者 | 組織全体との相性、将来性、条件のすり合わせ |
特にWeb面接が増えてきているので、カメラ映りや背景、音声環境の確認も事前に行いましょう。
当日の面接の流れと意図
以下は、一般的な面接のタイムラインと、それぞれの場面で見られるポイントです。
時間帯 | 内容 | 面接官が見ている点 |
---|---|---|
0〜5分 | あいさつ・自己紹介 | ビジネスマナー、第一印象、話し方の丁寧さ |
5〜15分 | 職務経歴の説明 | 実務経験の深さ、一貫性、成果の説明力 |
15〜30分 | 志望動機・転職理由 | キャリア志向、企業理解、熱意と整合性 |
30〜40分 | 実務スキルに関する質問 | 決算対応力、使用ツール、会計知識の深さ |
40〜50分 | 逆質問(候補者→企業) | 関心度の高さ、企業への理解と視点 |
面接対策のポイント【職務経歴の伝え方】

実務経験は“数字”と“範囲”で語る
経理の面接では、「どんな業務をどれくらいの規模でやっていたか?」が評価基準です。
例)悪い伝え方:
「決算をやっていました」
例)良い伝え方:
「年商約15億円の中小企業で、年次決算を経理2名体制で担当。
私は主に固定資産の減価償却、引当金(賞与・退職給付)、法人税等調整額の計上などの対応を行いました。
税理士とのやり取りを通じて申告書ドラフトまで作成経験があります。」
定量的な表現(処理件数・金額規模・関与範囲など)を意識しましょう。
年齢が高い場合の留意事項(マッチング度を重視)
30代後半以降は、企業の求めているポジションとのマッチング度合いが特に重視されます。
私の経理部員としての経験からも言えますが、、、
たとえば、
企業側で「税務ができる人」が不足している場合、
「税理士等の専門家とコミュニケーションをとりながら税務をひとりで完結できる人」
を求めています。
志望企業の求める人物像や募集背景に合わせて、求められていそうな業務経験(この場合、税務)にフォーカスして企業に貢献できることを伝えましょう。
むしろ企業側の課題を引き出すくらいでよいと思います。
どんな実績を上げたのか、その実績を上げるためにどんな自分なりの工夫をしたのか、というところまで具体的に説明すると、企業側も自社で活躍するイメージが持てて魅力的に映ります。
志望動機の構成:3つの軸を意識
面接官に響く志望動機は、以下のような構成で考えると明快です。
1. 経理職を続けたい理由
例:「数字から経営の実態を読み解く面白さがあり、より専門性を高めたいと考えています」
2. なぜこの会社なのか
例:「グループ会社が多く、連結決算に関与できる点が魅力です」
3. 現職での課題と転職理由の整合性
例:「現在は業務分担が固定されており、スキルの幅を広げたいと考えました」
志望動機に関する質問では、応募者がその会社に「定着しそうかどうか」を採用者は見ています。
「転職理由」と「志望動機」は関連性が非常に高く、矛盾の無いように語れるようにしましょう。
自身の中長期的なキャリアビジョンまで説明できるとストーリーができて良いです。
実務スキルの確認:主に聞かれる項目

面接では、実際の業務に即した内容がよく聞かれます。
具体的には以下のような内容です。
質問内容 | 回答のヒント |
---|---|
月次・年次決算はどこまで担当? | 完結までできるか、補助的な関与か |
使用している会計ソフトは? | SAP、OBIC、弥生、勘定奉行など |
税務申告は経験しているか? | 法人税、消費税、税効果などの関与状況 |
連結決算の経験は? | 親会社 or 子会社の立場/パッケージ作成経験 |
Excelスキル | IF/VLOOKUP/SUMIF、ピボット、マクロの使用状況 |
できること・できないことを明確にし、実務の幅を語りましょう。
よくある質問と回答例
Q:転職理由は?
「業務範囲が限定的で成長実感が薄れており、より幅広い業務に携わりたいためです。」
「なぜ前の会社を辞めようと思ったのか」と聞かれても、ネガティブな理由はNG。
前職は大きな不満があったわけではないが、こういう理由でこういう仕事がしたい。
そのために転職が必要という決断に至りました。
とポジティブに伝えましょう。
Q:苦労した業務は?
「経費精算における社内規定の解釈が割れることがあり、たびたび関係者間でコミュニケーションコストが発生していました。
関連部署と粘り強く調整のうえ見解が割れぬよう規定を見直し、社内手続きを統一定着させた経験があります。」
経理の仕事はコミュニケーション能力が求められます。
他部署を含めた横断的な業務の経験があれば働くイメージを持ちやすく好印象。
Q:苦手な業務や今後の課題は?
「税務については実務経験が浅いですが、現在は税理士試験の税法科目を学習中です。」
苦手です。と答えるだけではなく、
改善策や努力している点のアピールにつなげ、ポジティブな回答をしましょう。
Q:チームで働くうえで意識していることは?
「相手の立場に応じた伝え方や信頼関係の構築を重視し、円滑なコミュニケーションを意識しています。」
経理はチームワークで働くため、うまく環境に順応できる人間力をアピールしましょう。
面接の最後に備えたい「逆質問」例
面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれたら、準備していた質問をしましょう。
カテゴリ | 質問例 |
---|---|
業務内容 | 「経理業務の中で最も比重が大きいのはどの業務でしょうか?」 |
組織構成 | 「経理部の人数と分担はどのようになっていますか?」 |
評価制度 | 「改善提案や業務効率化が評価にどう影響するか教えてください」 |
入社後の流れ | 「入社後すぐに任される業務はどのような内容でしょうか?」 |
面接で評価される経理パーソン像

面接を通して企業側が見ているのは、単なる「知識量」だけではありません。
以下のような要素も重視されます。
- 数字の正確性とスピードを両立できるか
- 改善意識があるか(言われた通りだけではなく+αがあるか)
- 他部署と円滑にやり取りができるコミュニケーション力
- 経営数値に興味をもち、全体像を把握しようとする姿勢
事前準備を万全にして、面接に臨もう
経理職の面接では、過去の経験の深さ・今後の成長意欲・職務適性がポイントとなります。
書類の内容と話す内容にブレがないよう、話す内容を整理しておきましょう。
また、不安がある方は転職エージェントの模擬面接を活用するのもおすすめです。
実践的なフィードバックが得られるので、本番の面接でも安心して受け答えできるようになります。
こんな方におすすめの転職サービス
- 「経理としてキャリアアップしたい」
- 「連結・税務・管理会計など、専門性を広げたい」
- 「自分の市場価値を知りたい」
という方には、経理・会計職に特化した転職エージェントの活用がおすすめです。
面接対策や企業との調整までトータルでサポートしてくれるので、初めての転職でも安心です。
おすすめ:経理職に強い転職エージェント
▶【MS-Japan(エムエスジャパン)】
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まとめ|経理職の面接は「準備」で結果が変わる

経理の面接では、「できることを、どれだけ具体的に語れるか」が最重要です。
単なる業務紹介ではなく、数字・役割・改善経験を交えて伝えることで、企業側にしっかりとアピールできます。
本記事が、皆さんの転職活動にとって少しでもお役に立てば幸いです。
ご自身の経験と強みを言語化し、自信をもって面接に臨んでください!
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